趣味・特技
日本舞踊 社交ダンス 南京玉すだれ どじょうすくい男踊り パントマイム 表現よみ 読経
日本コトバの会・表現よみ発表会で、立原正秋『情炎』を読んでいるところ。
写真の裏に〔昭和51、6〕と書いてある。今から30年まえのことである。立原正秋は、わたしの表現よみの先生・故大久保忠利(都立大教授)さんが大好きな小説であった。
立原の小説は、男と女が好いた、惚れた、別れるの、別れられないの、こういう作品が殆んどで、『情炎』も、道ならぬ恋に炎を燃やす、そして何かしら哀愁を帯びた男女の話であった。大人の恋は、いつも切なく甘くいじらしく、そしてはかなく哀しく残酷だ。
会ってはいけない二人、会えば永遠の別れがいつも待ち受けている男女の恋のやるせなさ、つのる恋心をどう音声で表現するか、その場面の雰囲気をどう音声に出すか、登場人物たちの気持ちをどう声に出すか、ここが表現よみのポイントであった。
昭和50年代、日本コトバの会主催・表現よみコンクールが年一回、秋に開催されていた。10名前後の読み手が自分の読みたい小説の一部分を10分間ほど舞台上で発表する。
審査員3〜5名の合議で入賞者が0〜2名が決定した。入賞すると、表現よみ・専門班員に昇格するというきまりがあった。当時は、入門班・普通班・専門班の三つの部会に分かれて表現よみ実技の研鑽を深める勉強会をもっていた。
写真は、わたしが入賞して、舞台に登壇して、賞状と賞品をいただいているところです。(写真左がわたし、右が日本コトバの会副委員長の渡辺武さん)
社交ダンス競技会で入賞していただいたトロフィーとメダル。
社交ダンス競技会はまさに格闘技である。社交ダンスは、スポーツである。隠微な世界ではなく、オリンピック種目になるとか話題になっている。2010広州アジア大会では正式種目になる。
2012年度から、新学習指導要領で、中学校の体育科で武道とダンスが必修となった。社交ダンスも教えることができるダンスの一種目となった。
わたしは競技会の決勝戦に残ることはめったにないが、まぐれでたまに残ることがある。
早朝から出かけ、決勝戦の頃は辺りが暗くなっている。一次、二次の予選では顔がひきつり、体ががくがく、緊張の固まりである。一回踊っただけで「ハイ、さようなら」になりたくない、勝ちたい、残りたい、という気持ちがあるからだろう。UPが進み、決勝戦に近づくと、落選してもともとと度胸がすわり、笑顔で、とてもHAPPYな気持ちで、ゆったりと、楽しんで踊れるようになる。
おけいこをしていたダンススクールのパーティーのデモンストレーションで、スローフォックストロットを踊っているところです。パートナーは妻です。
メルロー=ポンティは、社交ダンスの身体論を次のように語っています。
ダンスの習慣を身につけることは、分析によって運動法式を見出し、この理念的な見取図をたどりつつ、歩いたり走ったりの既得の助けをかりてダンスの運動を再構成することだ、と考えるべきだろうか。けれども、新ししいダンスの法式が一般的な運動性の幾つかの要素を統合して来るためには、そのまえにまず、その法式が運動性の聖別のようなものを受けとっているのでなければならない。しばしば語られるように、身体こそが運動を<把捉し>、運動を<了解する>のである。習慣の獲得は、たしかに一つの意味の把握であるが、しかし、それは運動的な意味の運動的な把握なのである。ということは、正確にはどういう意味なのだろうか。或る女性は別に計測しなくとも、自分の帽子の羽とそれを壊すかもしれぬ物体とのあいだに、一定の安全な間隔といういうものを保持するもので、彼女はちょうどわれわれがどこに自分の手があるかを感じ取っているようにどこに羽があるかを感じ取っているのだ。車を運転する習慣を身につけていると、車を道に入れていく場合、別に道路幅と車幅とを比較してみなくとも、「これなら通れる」ということがわかるもので、それはちょうど、別に門の幅と自分の身体の幅とを比較してみなくとも門を通りぬけられるのとおなじである。これらの場合、帽子や自動車は、他の対象との比較によってその大きさや嵩を決定されるような対象であることをやめたわけだ。それらは嵩ばってゆく力、或る自由な空間への要求となった。それと相関して、メトロの昇降口や道のほうは、それらをひき締めていく力となり、付属品をつけた私の身体にとって、一挙に通行可能または不可能なものとしてあらわれる。盲人の杖も、彼にとって一対象であることをやめ、もはやそれ自体としては知覚されず、杖の先は感性帯へと変貌した。
メルロー=ポンティ著、竹内芳郎ほか訳、『知覚の現象学1』(みすず書房)240ぺより
ファンタスティックなワルツ動画 http://www.youtube.com/watch?v=eS0lxY_dG1M へのリンク
ドリーミィー&ムーディーなワルツ動画 http://www.youtube.com/watch?v=_11twcKhOUo&feature=fvw へのリンク
前半のスローもすばらしいが、後半のベートーベン(運命)はもっとすばらしい。
http://www.youtube.com/watch?feature=fvwp&NR=1&v=zExMKrgANKk へのリンク
アマチュアとプロの競技会(競技種目はタンゴ)を比較して楽しめる動画 (どこがどう同じで、どう違っているかな?)
アマチュアの決勝戦の動画 http://www.youtube.com/watch?v=Ds4k6yhCDpk へのリンク
プロの決勝戦の動画 http://www.youtube.com/watch?v=EWSYPdKf7Ak へのリンク
孫(男子)が誕生した。両家と仲人が出席した端午の節句のお祝いの会での写真である。
鯉が滝をのぼるように元気な男の子に成長するようにと祈り、孫を真ん中に、わたしが南京玉すだれで大きな鯉を作り、カメラでパチリとやったところ。中央(孫)、右(孫の父、わが息子)です。息子は、まだ少年のあどけない面影が残っている顔に写っている。
南京玉すだれは、種々の演じ方があり、わたしは落語家(古今亭菊龍さん)から学んだため、玉すだれの操作は言葉(しゃべり)で進める。しかし、音楽の演奏による、曲のリズムにあわせて踊り(振り、舞い)ながら、踊り(振り、舞い)の途中途中で玉すだれを操作しつつ、つまり言葉(しゃべり)なしで、踊りだけで演じるやりかたもある。
踊りの先生から玉すだれを習うとこうなる。誰から習うかによって違ってくるようだ。
上の端午の節句の会での写真のつづきである。
こんどは、孫のお姉ちゃんを真ん中に南京玉すだれで鯉を作り、パチリとやったところ。
お姉ちゃんは、おしゃべりで、おしゃまで、カメラをむけると、すぐポーズを作る。目を細め、にこにこと、ほほえんでいる、幸せそうな右側の男は誰でしょう。わたしです。
孫たちは、わたしを、「との」と呼び、「おじいちゃん」とは呼びません。そう呼ぶようにさせています。なぜなら、わたしは、ただいま青春時代の真っ只中なのですから。
あなただけには小さい声でそっと言いたいことなんだけど、ほんとは思春期の真っ只中で、「わか」と呼ばせたい、と書きたいところ。
孫の写真の大サービスです。
上と同じ端午の節句の写真のつづきです。
男の子なので、南京玉すだれで兜(かぶと)を作り、パチリとやったところ。
「兜」(かぶと)を作って、かぶせたところ、とはいっても、なんのことはない。玉すだれを二つ折りにし頭の上に置いただけのことです。玉すだれなんて簡単なんです。
「ようは見立てです。そう見ていたたければありがたい。そう見えなくても、無理にそのように見てください。そう言われれば、そのように見えるものなのです。お願いします。」
これが落語家さんから習った口上の一つです。
オーソドックスな「南京玉すだれ」動画 http://www.youtube.com/watch?v=vKlDGwopGj0&feature=related へのリンク
安来節「おやじどこへ行く。腰にかご下げて、前の小川へどじょう取りに」「わしが生まれは浜佐陀生まれ、朝まとうからどじょうやどじょ」の歌入り音楽のリズムにのせて踊ります。
わたしのは、てんで様(さま)になっていない、ピントがずれた踊りで、踊ってて気持ちがよくない。下手だから。だから、めったに踊ることがない。だから、ますます下手くそになっていく。でも、上手になりたい気持ちはうんとある。
今は何の動作か、表現か、それが相手(観客)にはっきりと伝わるように踊る(表現する)ことがポイントだ、と自分では自覚している。だが、うまくいかない。
それに、リズムにのることは勿論、コミカルとかユーモアとか、戯れとか遊びとか、つまり、とぼけた枯れた味の表現が加わったら、すばらしい。
そんな表現(踊り)ができたらいいなと思う。
目にどろがついたので、はらっているところのスナップ写真です。
どじょうは、いないかなあーー。
視線を右下へ一点集中する。じいーーっと見つめる。
じいーーっと、のぞきこむ。
あごを出して、のぞきこむ。
いないなあーー。いないみたいだなあーー。
視線を、右下から、ゆっくりと前方へ、そして、ゆっくりと左方へ、移動する。
一点注視。左方を、じいーーっとのぞきこむ。
ン?。ン?。ン?。ン?。ン?。なにかが、動いたぞ。
あれっつ、動きが、止まった。
ちがったかあ。(残念な表情をする)
エピローグとなりました。
サイナラ。サイナラ。サイナラ。
名残を惜しんで、観客を向いて、ゆっくりと下手へ向かう。
ユーモアに富む「どじょうすくい踊り」動画
http://www.youtube.com/watch?v=2LzcDjmWQXo&feature=related へのリンク
名人による動画
http://www.youtube.com/watch?v=mUALuGno6Go へのリンク
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