モダリティと音声表現         2012・05・27記
副助詞・感動詞の音声表現




           
副助詞




 副助詞には「は、も、でも、こそ、さえ、まで、ずつ、しか、だけ、きり、
ばかり、ほど、くらい、など、やら、だって、なり、か、きり、ほか」など
があります。
 副助詞は、種々の言葉の下について、上の言葉をとりたてて強調する働き
があります。「とりたて詞」と呼ばれることもあります。音声表現のときは
「とりたてる働き」ですから、目立たせた強調音声になることが多くなりま
す。

 副詞とか副助詞とかは、とりあげてる事柄について、語り手の判断、態度、
気持ち、立場を表明しています。語り手の主観的な判断で価値づけている言
葉です。語り手がとりあげている事柄について特別な思い入れを込めて語っ
ています。文章内容によっては、かなり強い音声表情になることもあります。
もちろん強調音声にならない場合、平らにすんなりと読む場合もあります。
文章内容によってさまざまです。

 副助詞を赤字にしてあります。赤字個所を目立たせて読んでみましょう。
意味内容によっては、他の個所も強調した音声表現になることもあります。

(例文1)弟がいくら謝っ
ても、わたしは許すことができません。

(例文2)雨
さえあがれば、すぐ始められるのだがなあ。

(例文1)では、「いくら」「ても」「は」に力点をおいた読み方になるの
     が多いでしょう。
(例文2)では、「さえ」「なあ」に力点をおいた読み方になるのが多いで
     しょう。

 では、実際に声に出して、副助詞の強調音声の練習をしていきましょう。



      
副助詞の音声練習(その1)


(練習文1)コーヒー
好きだが、紅茶嫌いです。

(練習文2)おじいさん
山へしばかりに、おばあさん川へせんたくに
       行きました。

(練習文3)ぼく
、まだ富士山に登ったことがありません。

(練習文4)わたし
、それについて、よく知りません。

(練習文5)弟
公園に遊びに行ったきり、まだ帰って来ていません。

(練習文6)来るの
やら、来ないのやら、さっぱり分かりません。

(練習文7)そんなことを言っても、うそに
しか思えません。

(練習文8)これ
、犬や猫でさえ食べません。

(練習文9)付き合えば付き合う
ほど、いい男です。

(練習文10)冷たーい。手の感覚がなくなる
ほどだ。



      
副助詞の音声練習(その2)


(練習文1)あなた
だけ、そっと教えてあげよう。

(練習文2)食べるものといえば、おいもやかぼちゃ
しかありませんでした。

(練習文3)ごんぎつね
、あたりの村へ出てきて、いたずらばかりしまし
      た。

(練習文4)ぼく
、字へただし、絵へただし、鉄棒へたです。

(練習文5)しかること
、ほめること、しない親、育て上手とは言え
      ません。

(練習文6)戦争中に
、石油石炭なくなって、バスやトラックを炭で
      動かした
ほどでした。

(練習文7)斎藤君、さっきから窓の外
ばかり見ているが、何を見ているの
      かね。

(練習文8)こんな片田舎の村に
まで、新しい時代の波がおしよせてきた。

(練習文9)花子さん
ちょっと風邪をひいただけで、すぐ学校を休みます。

(練習文10)こんな場所でみどりさんとお会いできる
などなんて)考え
       
みませんでした。



      
副助詞の音声練習(その3)


(練習文1)たかし君
、ひまさえあれば公園でサッカーをして遊んでいる。

(練習文2)君
いつも生返事しかしないが、そのわけ何かね。いいかげ
      んにしなさいよ。

(練習文3)新しい発見や出会いが増えれば増える
だけ、困ったことや、こ
      わいことに
、出会うようになります。

(練習文4)今日
一日中、雨が降りそうだ。ビデオでも見ながらゆっく 
      りと過ごそう。

(練習文5)貧乏くさい顔
こそしているが、彼大会社の社長さんです。

(練習文6)同じ事態
でも、見方を変えるだけで、別の一面を見せてくれる。

(練習文7)こんど
こそ、がんばります。

(練習文8)ふだんから用心していたから
こそ、今日になって困らないで
      す。
(練習文9)君のためを思えば
こそ、言いにくいことを言っているのです。

(練習文10)父は東京へ働きに行った
きり、三年間連絡がこなかった。

(練習文11)えさを食べず、ただじっとうずくまっていること
だけが、お
       しつぶされそうな最後のプライドを保つ、ゆいいつの方法だ
       ったのです。




          
感動詞



 感動詞は、さけび、呼びかけ、うけこたえ、あいさつなど、語り手の気持
ちを直接的に短い言葉で言い表している言葉です。

【さけび】 おや、えっ、あっ、おっと、まあ、よいしょ、こらしょ、
【呼びかけ】 おい、ちょっと、おうい、ねえ、こら、もしもし、
【うけこたえ】はい、いいえ、うん、まあ、ええ、
【あいさつ】 おはよう、こんばんは、さようなら、いらっしゃい、

 感動詞も、モダリティを表現しています。語り手の発話時の心的態度、主
観的な言表態度を表現します。
 感動詞は、語り手の気持ち(感動)を短い言葉でズバリと表現しています。
語り手が社会的事象に対していだいた感情的評価的な心理反応を短い言葉に
凝縮して表現しています。短い言葉で表情豊かにリアルに音声表現される言
葉です。

 感動詞の音声表現のしかたは、感動詞だけでなく、前後の文章と随伴して、
それらと響き合って表現されます。感動詞は、さけび、呼びかけ、うけこた
え、あいさつなどの短い言葉です。感動詞と随伴して発話される前後の文章
の言いぶりの語勢や抑揚や強弱や緩急などの音声変化と響き合って表現され
ます。その場面のリアルさがありありと迫真的に表現される言葉です。

 次の練習文を表現よみしてみましょう。感動詞だけでなく、同時に発話さ
れる文全体を、ちょっと大げさぐらいの抑揚にして、少しオーバーに表現す
るぐらいでいいかもね。



      
感動詞の音声練習(その1)


(練習文1)
ああ、つかれた。

(練習文2)
おお、寒いですね。

(練習文3)
おや、へんだぞ。 

(練習文4)
えっ、これは驚いた。

(練習文5)
おっと、あぶない、あぶない。

(練習文6)
まあ、かわいい赤ちゃんだこと。

(練習文7)
おい、君はどこへ行くの?

(練習文8)
こら、君らは、そこで、何をしてるかね。

(練習文9)
あっ、火事だ、火事だ。

(練習文10)
あれっ、道をまちがえたみたいだ。

(練習文11)
おうい、そこの人。忘れ物ですよ。

(練習文12)
もしもし もしもし おかあさんですか。

(練習文13
)はい はい おかあさんですよ。



     
感動詞の音声練習(その2)


(練習文1)
おい、あそこに、へんなものが見えるよ。

(練習文2)
まあ、そんなにおこらないでください。

(練習文3)
おっと、足をふみはずすところだった。

(練習文4)
ねえ、おいしいものを食べに行きませんか。

(練習文5)
ありがとう、たいへんたすかりましたわ。

(練習文6)
いいえ、ちがいます。

(練習文7)
こんにちは、いいお天気ですね。

(練習文8)おはよう
、いよいよ今日は、運動会だね。

(練習文9)
さようなら、また、あした、遊ぼうね。

(練習文10)
おや、まあ、どうしたの。元気がない顔をしてますね。

(練習文11)ねえ、いっしょに行こうよ。
ねえ、行きましょうよ。

(練習文12)
よいしょ、こらしょ、どこいしょ。重たいな。


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