音読授業を創る そのA面とB面と 07・4・20記 詩「風」の音読授業をデザインする ●詩「風」(はたちよしこ)の掲載教科書…………………………学図2上 風 はたちよしこ だれもいないのに ぶらんこが ゆれている こどもたちが かえってしまったあと やっと 風に じゅんばんがきて 作者(はたちよしこ)について 1914年、神戸生まれ。神戸松蔭女子学院短期大学卒。赤い鳥賞、日 本児童文学者協会賞、現代少年詩集新人賞など受賞。 詩集「レモンの車輪」「またすぐ会える」 共著に「テスト前に読む本」「遠くへ行きたい日に読む本」など。 教材分析 この詩の意味内容を分かりやすくするために、あえて散文に書きなおし てみましょう。 「子ども達が帰ってしまった後、やっと、風に順番がきて、だれもいないの にブランコがゆれている。」 となります。 公園にあるブランコでしょうか。大きな団地の共有敷地内にあるブラン コでしょうか。学校や幼稚園にあるブランコでしょうか。子ども達がワー ワー、キャーキャーと騒ぎながらブランコで楽しそうに遊んでいます。それ を、傍で、風さんが、「わたしもブランコで遊びたいなあ、ブランコ遊び をしたいなあ。」と見ていたのでしょう。 子ども達が家に帰ってしまいました。やっと、風さんにブランコの順番 がきました。 語り手が風さんに語りかけています。「風さん、ブランコにのりたかっ たんだね。のれて、よかったね。」と語りかけている言葉が聞こえてくるよ うな詩です。 音声表現のしかた 小学校二年生の教材です。全体を、二年生児童の読み声で、かわいらし く、やさしい気持ちを込めて音声表現させましょう。 第一連 「風さん、やっと、順番がきて、よかったね。」という、やさしい気持 ちをこめて音声表現します。 「だれも」は「だれーも」とのばすこともできます。「のに」は尻上が りに読むこともできます。「ゆれている」は明るく楽しい気持ちになって音 声表現するとよいでしょう。 第一連を読み終えた後、たっぷりと間をあけます。 第二連、第三連 第二連と第三連とは、くっつけて音声表現します。 こどもたちが(間) かえってしまったあと(間) やーーっと(間) 風に(間)じゅんばんがきて(間) 「かえって」を強く読んで、目立たせます。「しまったあと」は声を低く 落として、ゆっくりと読みます。 「やっと」は「やあーーっと」のようにのばして強調します。 「順番がきて」は明るく、はなやいだ声調にして音声表現します。 トップページへ戻る |
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