音読授業を創る そのA面とB面と 07・4・7記 「あいうえおのうた」音読授業をデザインする (あいうえおであそぼう。五十音図のうた) 本教材について 一年生国語入門期の国語教科書にはかならず掲載されている教材がありま す。五十音図を取り入れた「あいうえおのうた」とか「あいうえをであそぼ う」とかの教材です。 たとえば下記のような教材です。 あいうえおで あそぼう あやとり いすとり あいうえお かきの み くわの み かきくけこ さんかく しかく さしすせそ たいこと つりいと たちつてと なのはな のの はな なにぬねの はるの ひ ふゆの ひ はひふへほ まつむし みのむし まみむめも やかん ようかん やいゆえよ らんらん るんるん らりるれろ わくわく わいわい わいうえお ん 【光村1上より】 (次ページに五十音表あり) あひるの あくび あひるの あくびは あいうえお かえるが かけっこ かきくけこ さるくん さかだち さしすせそ たぬきが たこあげ たちつてと なまずが なかよく なにぬねの はちさん はらっぱ はひふへほ まりちゃん まりつき まみむめも やぎさん やまみち やいゆえよ らくだで らくちん らりるれろ わにさん わなげだ わいうえお ん (まきさちお ぶん) 【東書1上より】 (次ページに五十音表) あいうえおのうた まど・みちお あかいえ あおいえ あいうえお かきのき かくから かきくけこ ささのは ささやく さしすせそ たたみを たたいて たちつてと ないもの なになの なにぬねの はるのひ はなふる はひふへほ まめのみ まめもめ まみむめも やみよの やまゆり やいゆえよ らんらん らくちん らりるれろ わいわい わまわし わいうえを 【教出1上より】 あいうえおのうた あさひが あかるい あいうえお かえるが かわいい かきくけこ ささのは さらさら さしすせそ たけうま たかだか たちつてと なかよし ならんだ なにぬねの はまべを はしって はひふへほ まきばで まよって まみむめも やまみち やれやれ やいゆえよ らくだで らくらく らりるれろ わたしも わらった わいうえお 【大書1上より】 どんなことを指導すればよいか。 これらの教材は、ここでどんなことを指導すればよいのでしょうか。こ れら教材を用いてどんな内容を一年生児童に教えればよいのでしょうか。 これらについて本稿では考えてみたいと思います。 わたしは、指導内容を13個にまとめて書いてみました。 【1】ごろよい、リズムで遊ぶ 【2】交代読みで遊ぶ 【3】ハミングで遊ぶ 【4】正しい口形で発音する指導 【5】五十音図の存在を知らせる しりとりあそび、「あ」のつくことば集め 【6】五十音図の「段・列」の指導 【7】母音の発音練習 【8】はぎれよく発音する指導 【9】早口ことば遊びで呼吸練習 【10】朝のあいさつ代わりに発音練習 【11】声のものさしで発音練習 【12】共鳴(響き)のある声で発音させる 【13】発音・発声指導に使う 取捨選択して、指導しよう 「あいうえお・五十音表」教材個所で、【1】から【13】までのすべ てをここで指導するということではありません。本稿には、いろいろと網羅 的に、五十音図を用いて指導できる思われる事柄をあれこれを思いつくまま にべたに並べて書きつらねてあります。 本稿に書いてある事柄全部を一年生入門期で指導すべきだなんてことは 全然考えてありません。そのことをはじめにお断りしておきます。 ここには、1年生から6年生までのすべての学年の国語授業をとおして 指導すべき内容がかなりの量で含まれています。 みなさんの学級児童の実態に応じて取捨選択して指導してください。指 導教師のご判断で、あなたの学級児童に今、必要と思われる内容を取捨選択 して、臨機応変にご指導してくださることをお願いします。 【1】ごろよい、リズムで遊ぶ これら教材は、発音したときの言葉の言い回しや続き具合がとっても心 地よいです。光村版も東書版も教出版も大書版も、すべてが「4・4・5」 「4・4・5」「4・4・5」のリズムになっています。 この教材との出会いの楽しさを、ごろよいリズム調子にして読ませてみ ましょう。子ども達は、心地よいリズムの言葉調子にあわせて気持ちよい気 分で、楽しんで読んでいくことでしょう。 どんな読み方でもよし、自分が好きなように言葉のリズム調子を舌で転 がして気持ちよく自由に音読させてみましょう。リズムよい言葉調子と、そ の言葉のつながりを楽しみながら、それぞれの子どもの自由な音声表現のし かたで心地よく読ませてみましょう。文字を読むことが心地よければ、その ように児童達が喜んでいるならばそれで十分です。 【2】交代読みで遊ぶ 次に、教室の並び順の列ごとに交代読みなどさせてみましょう。二人組 のペアーを作って、二人で交代読みなどもさせてみましょう。三人組みで も、楽しく交代読みをさせてみましょう。たとえば、下記のようにです。 まず初めに先生と子ども達との交代読みをします。 先生 あやとり いすとり あいうえお 児童達 あやとり いすとり あいうえお 先生 かきのみ くわのみ かきくけこ 児童達 かきのみ くわのみ かきくけこ 次に児童同士の交代読みをします。 A児 あやとり いすとり あいうえお B児 かきのみ くわのみ かきくけこ A児 さんかく しかく さしすせそ B児 たいこと つりいと たちつてと (以下、同じ繰り返し) または、教師と一児童が交互に読みあうのもよいでしょう。男の子達 と女の子達に分かれて交互に読みあうのもよいでしょう。机並びの列ごとに 交互に(順番に)読むのもよいでしょう。 初めに教師が読んで聞かせることで読みのリズムや語勢や強弱やタイミ ングが分ります。それを児童に模倣させるわけです。教師は声量たっぷり に、はぎれよい声で模範を示します。 いやいや、教師が模範を示すなんてものでなく、慣れてきたら、ある個 所をわざと強く読んだり弱く読んだり、振幅大きく上げたり下げたり、伸ば したり縮めたり歌うように読んだり、それを児童にまねさせたり、こうして 読むことの楽しさを分からせます。 【3】ハミングで遊ぶ 鼻歌を歌うようにして、ハミングしながら調子をつけて歌わせてみま しょう。本格的な歌でなくていいのです。いいかげんな歌でいいのです。 これら教材文は、ごろよい、リズム調子のよい言葉のつながりの文 (詩)になっています。これを歌詞のつもりで、いいかげんな、リズム調子 やメロデーをつけてハミングさせて楽しませてみましょう。歌になっていな くていいのです。なんとはなしに、どことなく、調子づいた読み方になって いればいいのです。和尚さんのお経の真似で読むのもおもしろいですね。楽 しんで、自分の好き勝手に、自由気ままに、リズムをつけて遊ぶのです。口 の中でころがして、声に出して心地よさ、、気持ちよさ、おもしろさ、こう した快感を覚えつつハミングで遊ばせます。 言葉遊びを楽しめばいいのです。こうして声帯や身体をほぐすのです。 声を出す楽しさを分らせるのです。リラックスして心を解放して、解放感に ひたらせるのです。そうすると声も自由にコントロールできるようになるで しょう。 【4】正しい口形で発音する指導 五十音図の「あ・い・う・え・お」の部分だけをとりだして、正しい口 形で発音させる指導をしましょう。ことばの基礎は発音です。国語の学習指 導には、第一に発音の訓練が大切です。 正しい口形指導では、次の三つの要素に気をつけて指導します。 (1)唇の形、 (2)舌の位置、 (3)口の開き方 この三つが、正しい口形で発音指導するときの重要なポイントとなりま す。 大多数の子ども達は問題ないですが、一部の子どもに問題がみられま す。特に低学年児童には高学年児童と比べてこれらの問題点が多くみられま す。低学年生は、また幼児語が残っていたり、舌足らずな発音をする子がお ります。 問題のある児童には個別指導が必要です。舌がまわりにくい子、舌がほ かの人より長い子・短い子、歯列が悪い子、舌の位置が正しくない子、あご が大きく開かない子、唇が横に開かない子、鼻が悪い子、唇が薄い・厚い子 などで正しい発音ができない子、歯切れが悪い発音の子、ぼやけた発音をす る子がおります。教師が発音発声の悪い子の問題点を探します。そして個別 に指導します。 ≪唇の形≫ 唇を左右に引く感じにするか、唇をとんがらせてすぼめる感じにする か、です。唇の形は、アからエ・イにかけてだんだんと横開きに広がってい きます。イからオ・ウへかけて唇を前へつきだし円形に移動していくような 感じになります。 文章で書くとこうなりますが、指導のコツは教師が自分の唇でやって見 せて、まねさせるのがいちばんです。教師が実際にやってみせて、言ってみ せて、「よく、見て、見て」と言って、唇の形に注目させて、それを見させ て、まねをさせて、言わせる(発音させる)のです。 ≪舌の位置≫ イ→エ→アと移動すると、舌の位置が手前上から手前下へと移動してい きます。オ→ウへの発音は、舌が手前奥の中間から手前奥上へと移動してい きます。 つまり、イ→エ→ア→オ→ウ→イ→エ→ア→オ→ウのように舌の位置が 口の中で円を描くように移動することになります。これも言葉で書くとこう なりますが、子どもに実際に舌を口の中で円を描かせて声を出して発音させ て、舌の位置の感じをつかませることが肝要です。 ≪口の開き方≫ 口の開き方は、あごの開閉の大小によってきまります。あごは、アは ぐっと下へ下げます。ア→イへかけて開から閉へと移動していきます。ウ→ オ→アへかけて閉から開へと移動します。これも教師が口の開きを実際に やってみせることです。 あごの筋肉を柔らかくする運動としては、あごをぐっとおもいきり下へ 下げたり、ぐっと上へ上げて閉じたりを繰り返します。また、あごを大きく 左へ、そして大きく右へ、この左右に大きく移動したりの繰り返し筋肉運動 (トレーニング)の指導もあってよいでしょう。 【5】五十音図の存在を知らせる 上述した教科書掲載の三つの教材は、一部に、つまり下段に五十音図が 含まれています。これら教材は、五十音図を基にして、ごろがよく、リズム 調子がよいコトバ遊びの文句(詩、文章)を上部に付け加えて作成したもの だといえます。 下段に五十音図があることを子ども達に知らせましょう。子ども達は五 十音図という名称としては知らないでしょう。でも「あいうえおの表」とか 「あいうえお、かきくけこ、の表」とかでは知っていることでしょう。ここ で「五十音図」という名称を教えたほうがよいでしょう。 「五十音図」には、ア行からワ行まであること、ア列「あかさたなはま やらわ」と言えるようにすること、同じくイ列「いきしつにひみいりい」、 ウ列「うくすつぬふむゆるう」、エ列「えけせてねへめえれえ」、オ列「お こそとのほもよろお」を横並びに言えるようにすることぐらいは指導したい ものです。 ●かな文字の抽象性を知らせる また、ア行は「あいうえお」カ行は「かきくけこ」サ行は「さしすせ そ」であること、以下、同じようにタ行、ナ行、ハ行、マ行、ヤ行、ラ行、 ワ行の縦をすらすら言えるようにしたいものです。 五十音図で一年生に指導することは、この他、「あ」は「あひる」の 「あ」も、「あしか」の「あ」も、「あさひ」の「あ」も、「あさがお」の 「あ」も、同じ「あ」という字形の文字であって、同じ字形の「あ」に、 同じ「あ」と発音する単語・言葉の「あ」は、すべて「あ」の字形で書くこ とを指導します。 字形「あ」はそうした抽象レベルの高い音節文字であることを指導しま す。こうした指導の内容は五十音図のすべてに当てはまります。 たとえば一年生入門期教科書に「さくらがさいた」という文が出ている とします。「さくら」の「さ」も、「さいた」の「さ」も、同じ「サ」という 発音であって、「さ」と書くことを教えます。つまり、かな文字「さ」の抽 象性の高さを知らせます。また、「サ」という一音節に「さ」というかな文 字一字が対応していること、かな文字の一字一音節対応があることを教えま す。入門期教科書に同じかな文字が見開きページに出現している場合を利用 して他のかな文字についても指導していきます。 とはいっても、このことはもむずかしい指導ではありません。ふだん は、子ども達は、しりとり遊びのなかでしぜんと身につけていることですか ら。特別な指導は必要なく、しぜんと身につけている事柄です。一年生の先 生は、入門期指導で「あ」のつく言葉集め、「い」のつく言葉集め、「う」 のつく言葉集めというような指導もやります。ここでかな文字は象形文字や 形声文字などの漢字とは違ってどんな単語にも使用できる抽象レベルが高い 単音文字であることを子ども達は自然と理解しているのですから。 ・「しりとりあそび」で遊ぼう ・「あ」のつくことば集めで遊ぼう 「あさひ」の「あ」も、「あひる」の「あ」も、「あさがお」の「あ」も、 同じ「あ」という字形の文字であって、同じ字形「あ」に、同じ「あ」とい う音(音節)が対応しています。このことを指導します。しりとり遊びや「あ」 のつくことば集めの遊びは、かな文字の音(おん)がもつ抽象性の学習にな ります。「あ」のつくことば集めだけでなく、「い」のつくことば集め、 「う」のつくことば集め、「さ」のつくことば集め、「す」のつくことば集め など、いろいろできます。これらの遊びで、かな文字の一字は抽象レベルの 高い性質をもつことを感覚的に理解していきます。 「五十音図」では、まとめ・整理として、「あ」と発音する言葉はすべ て「あ」というかな文字で書くのだということ(以下、同じ)を教師の言葉 で改めて教えればよいのです。 ・教師が指示棒で指したかな文字を一字ずつ言わせる 教師が次の二字を五十音図の上を指示棒で指します。児童は一字ずつ一 斉に音読します。「あさ、あめ、あし、あな」などはすべて「あ」の文字か ら始まっていることに気づかせます。「あう、いう、すう、かう、くう、」 などはすべて「う」で終っていることに気づかせます。 ・教師が指示棒で指した言葉をあとでまとめて言わせる 教師が次の四文字を五十音図の上を指示棒で指します。たとえば「かま きり」「たけのこ」「にわとり」など。児童はそれを黙読で記憶し、四文字 終了を待って挙手をして発表します。 また、教師が「わたしは」を五十音図の上を指示棒で一字ずつ指し、そ の後、児童に「わたしは」と一斉に言わせます。次に「きのう」を指し、児 童が「きのう」と一斉に言う。次に教師が「みかんを」を指し、児童が「み かんを」と一斉に言う。教師が「たべました」を指し、児童が「たべました」 と一斉に言う。こうすると、作文(文作り)の初歩的な指導になります。 ・擬音語、擬態語で遊ぼう 教師が次のようなオノマトペ(擬音語、擬態語)を指示棒で指します。 「あははは」「にこにこ」「にたにた」「めそめそ」「つるつる」「よちよ ち」「へなへな」「ちくちく」「ぬるぬる」「わんわん」「かんかん」「こ つこつ」など。どんな言葉を指したかを答えさせます。さらに、この言葉の 下にどんな言葉が続くかを児童の言わせたり、今度は児童が指示棒で五十音 図の上のかな文字を指したりさせます。 ・児童が教師になって指示棒で指す 今度は、上で教師がやったことを、児童が教師の代わりになって同様な ことを模倣してやらせます。 ≪参考≫五十音図とは? かな文字を縦に5字ずつ、横に10字ずつ、計50字を配列した図で す。縦の5字のならびを行といい、それぞれ最初のかなによって、ア行、 カ行、サ行などといいます。 横の10字のならびを段または列といいます。それぞれア段、イ段、ウ 段、エ段、オ段といいます。 ア行からワ行までの五段十行があります。五十音図という名称もここか ら起こっています。狭義では清音の五十音図をさし、広義では濁音図や拗音図 をもさします。日本語の基本的な音節をアイウエオ順で組み立てた体系を、 漠然と五十音図と名で呼んでいるようです。 ア行からワ行まで十行のうち、イの音が三つ(ア行、ヤ行、ワ行)あり、 ウの音が二つ(ア行、ワ行)あり、エの音が三つ(ア行、ヤ行、ワ行)あり、 オの音が二つ(ア行、ワ行)あります。そのいつ重複している六音をのぞく と、あとの44音を一行五音の十行にまとめた表が狭義の五十音図となります。 五十音図がいつできたのかは不明です。国語学者の研究によると、これ ができたころは、ア行のエとヤ行のエ、ア行のイ・エ・オとワ行のヰ・ヱ・ ヲとは発音上の区別がありましたが、ア行のイとヤ行のイ、ア行のウとワ行 のウとは発音上の区別はなかったと言われています。 こうしたことで現在、五十音図とはいっても、実際は「ん」を入れて 46字しかありません。 五十音図は文法上、縦と横に相通ずる性質を利用して、音の転換・変化 ・語源の解釈や、なかづかい、特に活用その他の語形変化などを説明するの になくてはならないものとなっています。 ≪関連記事≫ 本項目と関連する記事があります。第一章・一年生教材・「はなのみち」 の音読授業をデザインする、の中の「かな文字指導」を参照しましょう。 【6】五十音図の「段・列」指導 五十音図の母音「あ・い・う・え・お」の口形(発音)指導が終わった ところで、五十音図の「段」の指導をしましょう。 ア段の横並びの音は長く伸ばすとすべて「アー」と伸びることに気づか せましょう。カー、サー、ター、ナー、ハー……のようにです。 「イ段」の横並びの音は、長く伸ばすとすべて「イー」と伸びるこに気 づかせましょう。 ウ段の音は、すべて「ウー」と伸びることに気づかせましょう。エ段の 音は、すべて「エー」と伸びることに気づかせましょう。オ段の音は、すべ て「オー」と伸びることに気づかせましょう。 また、ア段の音はすべて、アー、カー、サー、ター、ナーと長く伸ばし ても唇の形、舌の位置、口の開き方は同じ位置、同じ形になっていることに 気づかせましょう。 イ段、ウ段、エ段、オ段も、すべて同じ位置、口の形になっていること に気づかせましょう。 こうした指導によって、五十音図は、母音が基本になっていること、ま たア行の母音以外の、つまり子音の個別の音の発音が悪い子がいれば、個別 指導で子音と母音との口形を指導すればよいことが分ります。 エはアとイとの中間音にあります。地方により、イとエとがはっきりせ ず、混同する場合があります。声(コエ)を(コイ)、江戸(エド)を(イ ド)を言うなど。地域によっては、イとエの区別をはっきりと発音させる指 導が必要です。 【7】母音の発音練習 子音の最後部には、母音が付属しています。母音をきちんと発音するこ とはとても大切です。まず母音の発音練習をしっかりとやりましょう。 ●母音の発音練習のさせかた (1)「オ・エ・オ・エ・オ・エ」をくりかえして発音させます。それ ぞれの舌の位置、唇の形、口の開き方を確かめます。早口で急ぐ必要はあり ません。しっかりした「オ」と「エ」が発音できればいいのです。 (2)「ウ・イ・ア・ウ・イ・ア」をくりかえして発音させます。それ ぞれの舌の位置、唇の形、口の開き方を確かめます。一つ一つ正確な発音が 出るように意識させて言わせます。 発音不明瞭な子には、個別指導として、教師が「アは、イは、ウは、エ は、オは、それぞれこうなっているね。舌はここにあるよ。口に開きはこう なっているよ。唇の形はこうだね。」とやってみせます。それを見て、まね させて言わせます。 ●「子音+母音」の母音部分の発音を意識させる 日本語の発音で大切なのは母音です。五つの母音の発音です。「ん」を のぞいて、すべて日本語には母音が含まれています。母音をはっきりと発音 することで、子音の発音もはっきりしてくるのです。4年生になってローマ 字を学習するようになると、子音のあとに母音が付属していることが表記の 仕方から理解できるようになります 日常の話しの言葉全体をはっきりと明瞭に発音するには、子音の母音部 分を意識して発音するようにさせることです。正確な発音をするためには、 母音部分のしっかりした発音が大きな役割をもっています。ひとつながりの 話し言葉の、それぞれの母音部分の発音がしっかりしてくると、ひとつなが りの言葉全体の発音ががはっきりしてきて、分りやすい、伝わりやすい話し 方、読み方になります。 次のような練習の仕方で指導するとよいでしょう。たとえばの例で幾つ かの言葉を出して説明しています。 ●母音発音の指導例 (1)「さ・く・ら」の母音部分「ア・ウ・ア」を意識してしっかり と発音させます。母音部分「ア・ウ・ア」を何度か言わせてから「さくら」 と発音させると、らくに発音明瞭な、しっかりした「さくら」の発音ができ るようになります。これ、ほんとです。 (2)「つ・く・し」は「ウ・ウ・イ」の母音部分の練習をしてから 「つくし」と言わせると、らくに発音明瞭な、しっかりした「つくし」が言 えるようになります。「き・か・ん・しゃ」は「イ・ア・ン・ア」の発音練 習をしてから「きかんしゃ」と言わせると、らくに発音明瞭な、しっかりし た「きかんしゃ」が言えるようになります。 (3)自分の名前でも同じ遊びをやってみましょう。たとえば「あ・ら ・き・し・げ・る」で言えば、「ア・ア・イ・イ・エ・ウ」の母音部分の練 習をしてから、「あらきしげる」と言わせると、発音明瞭な、しっかりした 「あらきしげる」が言えるようになります。 (4)「さ・く・ら・が・さ・い・た」の母音部分「ア・ウ・ア・ア・ ア・イ・ア」を意識させてしっかりと発音させます。母音部分を何度か言わ せてから「さくらがさいた」と発音すると、らくに発音明瞭な、しっかりし た「さくらがさいた」の発音ができるようになります。 (5)「きょう・は、げ・ん・き・で・す」の母音部分「オ・ア、エ・ ン・イ・エ・ウ」を意識してしっかり言わせます。母音部分を何度か言わせ てから「きょうは、げんきです」と発音させると、らくに発音明瞭な、しっ かりした「今日は、元気です。」が言えるようになります。ほか語句や文の 場合も、同じことが言えます。 (6)本教材の光村版「あいうえおであそぼう」で言えば、ア行にある 「あやとり いすとり あいうえお」は、母音部分「アアオイ イウオイ アイウエオ」の発音練習を練習してから、「あやとり いすとり あいうえ お」を言わせると、らくに発音明瞭な、しっかりした発音で言えるようにな ります。 【8】はぎれよく発音する指導 一つ一つの音を、はぎれよく発音する指導はとっても大切です。 これまでに書いてきたことはすべてがはぎれよく発音する指導です。そ の他、幾つかの指導方法がありますので、次に書きましょう。 簡単に要点のみ書きます。詳細は、近刊の拙著『すぐ使える音読練習プ リント』(低学年用、中学年用、高学年用、全三冊、ひまわり社)を参照し てください。 (1)のどだけで(のどをつめて)声を出さない。のどを開いて声を出す。 (2)お腹から声を出す。腹式呼吸をする。胸式呼吸や肩式呼吸をしな い。胸や頭のてっぺからだけの声を出さない。 (3)共鳴(響き)のある声を出す、話す。共鳴がついていれば、大きな 声を出さなくても、遠くまでよく通る声になります。これ、特に大事 です。 (4)か弱い、か細い声を出さない、話さない。こうした声の持ち主は、 張り気味の声にして言う、読むとよい。共鳴が大切です。 (5)力んだ・蛮声でなく、澄んだ・きれいな声を出す、話す。 (6)はぎれよく、はっきりと発音しようと意識しつつ読むことです。 意識するか、意識しないかで、大きな違いが出てきます。 これらの指導方法の一つに「スタッカート読み」や「長くのばす読み」 があります。 (1)スタッカート読み 音楽のスタッカートをまねて、短く切って読む練習です。スタッカート が目的ではなく、はぎれよい発音・読み方の一つの手段としての方法です。 次のようにです。 「あ・ひ・る・の・あ・く・び・は・あ・い・う・え・お」 「あひるの あくびは あ・い・う・え・お」 「あ・ひ・る・の・あ・く・び・は あいうえお」 「は・る・が・す・ぎ・て、・な・つ・が・き・た」 以上、「・」の個所は、短く切って、短く区切って読むところです。こう した後でふつうに読むと、はぎれよく発音した読み方になります。 (2)長くのばす読み 「あーひーるーのーあーくーびーはーあーいーうーえーお」 「あひるの あくびは あーいーうーえーお」 「あーひーるーのーあーくーびーはー あいうえお」 「はーるーがーすーぎーてーなーつーがーきーた」 以上、「ー」の個所は、一つ一つ正しい口形を意識しつつ、長くのばして読 むところです。こうした後でふつうに読むと、はぎれよく発音した読み方に なります。 【9】早口ことば遊びで呼吸練習 はぎれよく発音する指導が終わったら、今度ははぎれよく発音しながら 早口ことばでどこまで一気に読めるかの競争をさせましょう。 はぎれよく新幹線のように飛行機のように早口で読みましょうと誘いか けます。「あひるのあくびはあいうえお、かえるがかけっこかきくけこ、さ るさんさかだちさしすせそ、たたみをたたいてたちつてと……」のようにし てどこまで一息で読めるかの早口ことばの遊び(競争)をさせるのです。 早口ことばは、はぎれよく、できるだけ速く言う口の体操です。スピー ドをあげすぎて、よく言えなくなったときは、もう一度ゆっくり言い直して 言葉を確かめてから、再度、早口ことば遊びのやり直しをさせましょう。 息を長く続けるには、呼吸がしっかりしていなくてはならないことに気 づくでしょう。息をいっぱいに吸っていなければならないことに気づくで しょう。肩式呼吸や胸式呼吸ではいけないことを知るでしょう。腹式呼吸で なければならないことを知るでしょう。吐く息を使うこと、少しずつ使って 言わなければならないことにも気づくことでしょう。 ここで改めて腹式呼吸の指導をします。 肺はゴム風船のようなものです。肺の中に空気をたくさん吸い込むに は、胸の中に息を吸い込むのでなく、横隔膜を下げ、下腹を膨らませて息を 吸い込むとよいことに気づかせます。そうすることが肺の周囲を広げさせる 腹式呼吸になるのです。下腹を膨らませたりへっこませたりさせつつ呼吸を するようにさせます。腹筋だけを前後に動かして呼吸ができるようになれた らすばらしいです。 腹式呼吸の注意点としては次のようなことがあります。背筋を伸ばし、 あごを引く。両肩を上げ下げしないで呼吸する。下腹が動くのを感じながら 呼吸をする。鼻からだけで息を吸うと時間がかかるので、鼻と口の両方から 息を吸うようにする。 腹式呼吸の指導で「おしりの方へ向けて息を吸え」とか「背中をふくら ませて息を吸え」とかの投げかけ言葉で指導する演劇の演出家の先生もいる ようです。 【10】朝のあいさつ代わりに発音練習 朝の会のとき、朝の挨拶代わりに、全員で「あひるの あくびは あい うえお。かえるが かけっこ かきくけこ。……」を言わせたらどうでしょ う。毎朝、全員で一斉に元気よい声でやったらどうでしょう。 全員でばかでかい声でなくて、さわやかな声を出して、こうして一日の 授業の開始をさせたらどうでしょう。 先日、親野智可等さんの親力メールマガジンを読んでいましたら、「朝 の会の健康観察のときの声出し訓練」という記事がありました。健康観察の ときに、子どもがその日の健康状態を一人ずつ立って自己申告をさせるのだ そうです。 「和田優花です。元気です。」「山田健介です。捻挫しています。」の ようにです。教師が、子どもの声の大きさに5点満点で点数をつけるそうで す。教師は子どもが言い終わったら、さあっと手を挙げ手指の数で点数を表 すのだそうです。「5点、元気爆発」「5点、すばらしい」「5点、いい声 だ」「5点、はっきり言えた」とほめてやるのだそうです。いいアイデアで すね。 そして、親野智可等さんはこう書いています。 「声の大きさが一日の学校生活の活力のバロメーターだ」。「大きな声 は、活力のバロメーターであり、元気のバロメーターであり、気合のバロメ ーターであり、自信のバロメーターであり、生きる力のバロメーターである」 「声が大きい子は、活力があり、元気があり、気合が入っていて、自信があ って、生きる力に溢れています。」と書いてありました。 朝の挨拶代わりに全員で元気いっぱいに「あひるの あくびは あいう えお かえるが かけっこ かきくけこ………」と唱和するのです。こうし て一日の学校生活の活力と気合と自信をつけるのです。 【11】声のものさしで発音練習 「声のものさし」についての詳細は省略します。これも詳細は、前掲書 の拙著『すぐ使える音読練習プリント』を参考にしてください。 ふつうは五段階ぐらいのものさしにして指導しているのではと思いま す。 たとえば下記のような指導例です。 ア行の個所では、児童達が「あかいえ あおいえ」と一斉に普通の声の 大きさで言ったら、教師がそこで合いの手を入れて「1の声で」と言いま す。すると児童達が1の声の大きさにして「あ・い・う・え・お」とささや き声で一斉に短く切って言います。カ行、サ行など、ほかも、教師の合いの 手(指示の言葉)にしたがって、子ども達はそれに応じた声出しをします。 教師が合いの手を入れる声の大きさを変える( )の個所はどこでも かまいません。各行の冒頭でもかまいません。下記では途中に入れてありま す。(教師・1の声で)と言えば、子ども達は(ささやき声で)「あ・い・ う・え・お」言うわけです。 あかいえ あおいえ (教師・1の声で)あ・い・う・え・お かきのき かくから (教師・4の声で)か・き・く・け・こ ささのは ささやく (教師・2の声で)さ・し・す・せ・そ たたみを たたいて (教師・3の声で)た・ち・つ・て・と ないもの なになの (教師・5の声で)な・に・ぬ・ね・の はるのひ はなふる (教師・2の声で)は・ひ・ふ・へ・ほ 【12】共鳴(響き)のある声で発音させる 教師が「よい声を出そうよ。よい声で話そうよ、よい声で読もうよ。」 と誘いかけます。 「よい声とはどんな声ですか」「悪い声とはどんな声ですか」と問いかけま す。いろいろな答えが返ってくるでしょう。悪い声とは、のど声、かすれ 声、ばかでかい声、力んだ声、蛮声、張り上げた声、苦しそうな声、どなる 声、ちっちゃい声、きんきんする声、はぎれわるい声、しまりのない声、蚊 の鳴くような聞きとれない声などと発表することでしょう。 よい声とは、どんな声でしょう。わたしが前述してきたことがすべてよ い声であり、よい声の出し方、作り方であり、その結果が「よい声」だとな ります。よい声を子ども達に意識させたいがためにここまでに項目をならべ てくどくどと書いてきました。 ここでは、もう一度、よい声作りの重要な要件として、改めて共鳴の重 要性を強調した指導例を書きます。 共鳴のある声とは、響きのある声です。 声は、のどぼとけのところにある声帯に息が当たって、声帯がふるえて 出てきます。声帯から出る声は、とても弱い、「ブオーブオー」という声だ そうです。 声帯から出た声を、何かに響かせると、大きな声になります。響かせる 役目をしているのが共鳴体です。共鳴体はギターのボディー(箱)、または ステレオのスピーカーに当たります。人体の場合の共鳴体は、口や鼻やのど や胸や腹などのすきまにある、身体全体にある空気や骨や臓器などです。 口や鼻やのどや胸や腹などのすきまにある空気や、そこの骨や臓器に響 かせると、大きな声になり、遠くの人にもよく聞こえる声になります。共鳴 がついていれば、ばかでかい声を出さなくても、よく通る声、よく聞こえる 声になります。 音読するとき、特に顔面に声を当てて響かせるように意識するとよい声 になります。顔面にひびかせるようにすると、口腔内や鼻の穴やのどや胸に ある空隙の空気や骨を震わせて、よく響いた声、遠くまでよく通る声、美し い声になります。のどに力を入れたり、ばかでかい声を出そうとしなくて も、感じのよい、やわらかな声、長時間でもらくに声が出るようになりま す。分りやすく「額のあたりから声を出せ」とか「ひたいの辺りに声をぶつ けて・響かせて声を出せ」とか「目と目とのあいだ辺りから声を出せ・目と 目の辺り声を響かせろ」とかの指導の言葉もあるようです。 腹からの声と、のどからの声では、大きく違います。演劇の演出家には 「背中に声を響かせろ」「横隔膜を下げて、そこに響かせろ」という指導の 言葉をいう方もおります。 顔面に共鳴の重点を置いて声を出すと、はぎれよい声、やや高めの声に なります。腹部に共鳴の重点を置いて声を出すと、どっしりした、芯のあ る、しっかりした、低めの声になります。 また、共鳴体構造の個人的な相違によっても違ってきます。つまり一人 一人の骨の太さ・細さ、声帯の長さ・太さ、胸郭の厚さ・薄さなどの違いに よって声の性質に違い・声の個性ががでてきます。 【13】発音・発声指導に使う 「あ、い、う、え、お」の5つの母音をはっきりと発音することで、子 音の発音もはっきりとしてくるので、ここでは「あ、い、う、え、お」につ いてだけの指導事例を書いてあります。ここに書いてあることは、なにも 「ア、い、う、え、お」だけを使った指導だけでなく、「か、き、く、け、 こ、さ、し、す、せ、そ、た、ち、つ……」など、母音を含めた子音すべて の五十音についても同じ指導ができるし、発音不明瞭な音があれば、その音 を特別に取り立てて集中して指導しましょう。 ●腹式呼吸を分らせる お腹に両手を当て、「あ」と言いながら下腹部をへっこます。そしてふ くらます。「い、う、え、お」も同じような動作をしながら一つ一つの母音 を発音す る。下腹で息を押し出す感じをつかませる、分らせる。下腹のへっこみ・ふ くらみ(息の出入り、つまり複式呼吸)の感じをつかませる・分らせる。 肩(肩式呼吸)や胸(胸式呼吸)で呼吸するのでなく、腹で呼吸するの だということを分らせる。 ●か弱い声を矯正する か弱い声しか出ない児童は、息が声帯に弱くしか当たっていないことが 予想される。「あ」と言いながら、声帯に強く息を当てることを意識して発 声させよう。「のどぼとけ」を指導し、「のどぼとけ」にある声帯に息を強 く当てるように意識して「あ、い、う、え、お」と言わせる。 口の前に手のひらを置いて、息が当たっているかどうかを確かめさせ る。また、紙切れを口の前において、紙切れの後ろに指を軽く当てて振動が ること、その大きさを確かめさせる方法も有効だ。 ●声のものさし 「あ、い、う、え、お」の発音を言わせ、誰に届けるか(伝えるか)を 意識して出させる。隣の人、前の人、次の人、その次の人、さらに遠くの 人、ずっと遠くの人、誰に届けるかを意識して言わせる。「わたしは、誰さ んに届けて、あ、い、う、え、を、を言います」と言わせてから発音させる のもよい方法です。 ●共鳴・響きのある声を出す練習方法 「んーー」というハミングから、「あ」に結びつけて「あ」と発音す る。ハミングという共鳴音から連続して、つまり、んーあー、んーいー、 んーうー、んーえー、んーおー、と発音して共鳴を引きずった、共鳴がつい た「あ、い、う、え、お」の発音に結びつけていく。 ●声の明暗を分らせる 明るい声と、暗い声を言わせます。二つの声の感じをつかませます。 口を大きく開けて共鳴させて「あ、い、う、え、お」と発音させて(音 を作って)みましょう。明るい声になりことを分らせます。 口の前のほうで閉じかげんに「あ、い、う、え、お」と発音させて(音 を作って)みましょう。暗い声になることを分らせます。 ●だらしのない声を矯正する ぼやけた発音、ぼうっとした発音、おっとりした・長くのびた・ぼんや りした発音、しまりのない・だらしのない・きりりとしたところがない・骨 のない発音、そうした日常会話の話しぶり、音読のしかたをす児童が、あな たの学級にいませんか。 そうした児童には、声を張り気味にして、声帯に声を当てることを意識 して「あ、い、う、え、お」をスタッカートで、一つ一つの音を短く切って 言わせる練習をを繰り返させます。 ●張りのある、芯のある声で読む・話す これまで述べた複式呼吸、か弱い声の矯正、声のものさし、共鳴などの 指導によって、張りのある、芯のある、しっかりした声で読んだり、話した りができるようになります。教室の後ろの人に届けるつもりで、強めに読む ことを意識させます。下腹をへっこませたり、ふくらませたり、下腹から声 を響かせて出して読んだり話したりさせます。 教室音読では、小さくでなく、大胆に、大きく、広がりを出して、起伏 をつけて、度胸や太っ腹の気持ちで、どーんと出して音声表現するようにさ せます。こぢんまりと小さくまとめないことです。、内へこもらない、遠慮 した読み方にしないことです。のどを開いて、声をすぼめないで、声を張っ て、ドカーンと外へ出して音声表現するようにさせます。 最近は、「声を鍛える」ということが聞かれなくなったのは残念です。 いまの児童たちは声量が落ちていると言われてから久しいです。あなたの学 級児童は大きな声で、響く声で音読していますか。昔の子ども達は音吐朗々 と声を張り上げて教科書の文章を読んだものだ、道路の軒下を通ると子ども 達の張りのある読本朗読の声が朗々と聞こえてきたものだ、ということを聞 いたことがあるでしょう。 読者のみなさん、あなたの学級児童の声の衰弱がみられたら、小さい声 でしか読んだり話したりしかしなかったら、学級児童達の声を鍛えましょ う。その方法については、これまで縷々書いてきました。老婆心ながら、一 言付け加えれば、蛮声を出す、がらがら声で読む、力んで、怒鳴る声、声を 嗄らす声でないことは申すまでもありません。 参考資料 その他、五十音図の濁音表、拗音表などを掲載してある教科書も多くあ ります。これらの引用は、ここでは割愛します。 また、荒木のHPの下記URLをクリックすると同じ発音練習教材が掲 載されてあります。発音、発声練習の要点すべてが収められている便利な発 音発声の練習教材です。 http://www.ondoku.sakura.ne.jp/nyumon3.html へのリンク トップページへ戻る |
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