父母と教師に役立つ学級懇談会の話材集    2015・2・23記




  
 身につけたい子どもの行儀作法(1)




 子どもに身につけさせたい行儀作法・マナーについて、一つ一つ、細かく
書いてあります。
 皆さまのしつけ指導に役立ててくださると、ありがたいです。

 最近、外国人が日本観光にたくさんいらっしゃいます。外国人たちは、日
本人のマナーの良さを大変に褒めてくれます。日本人の伝統的な行儀作法は
大いに誇り得るものであります。2020年の東京オリンピックでは多くの
外国人が来日するでしょう。外国人に大いに「おもてなし」の心で接してい
くようにしたいものです。日本人の伝統的な誇り得る行儀作法である「おも
てなし」の心で歓待するようにしたいものです。


       
チェックを入れながら読もう


★行儀作法・マナーは、社会生活の秩序やスムーズな人間関係を保つために
 どうしても守らなければならない行動規範です。

★マナーを見るとその子の育ちが分かる、と言われています。あなたのお子
 さんの生活マナーをふり返ってみましょう。

★あなたのお子さんの生活マナーの今の実態はどうですか。

★以下に書いてあるマナー事項を読みながら、あなたのお子様の実態と較べ
 ながら、最前部にある□の中の一つ一つにチェックを書き入れて進めまし
 ょう。

★マル(できている)、サンカク(できたり、できなかったり)、×(でき
 てない)のしるしをつけるのもよいですね。レ印の「ある・なし」のしる
 しでもいいですね。

★できていないところは、これまでの親(あなた様)のしつけ指導を、深く、
 反省しなければなりません。
 悲観することはありません。新しいしつけ内容が発見できたのです。
 新しい楽しみが発見できたのです。こんなに楽しみが増えたわ、と喜びま
 しょう。腕の袖口をちょっとだけたくし上げて、よし、がんばるぞ、楽 
 しみが増えてうれしい、という気持ちで、あなたのお子さんへ、楽しみな
 がらマナーの指導をしていきましょう。

★できていないところは、
   @重要度から指導の順番をつけて、
   Aあせらず
   B着実に   
   Cその場、その場で、機会を見逃さずに
   D親が手本を示しながら、まねさせて、
   E習慣づけていくようにしましょう。
 
★年齢によって、しつけ内容が違ってくるものもあります。
 そのあたりは皆さまの判断で、指導する時期を選択して、しつけていき
 ましょう


       
規則正しい生活習慣


□早寝、早起きをする。親から言われないで、自分で起きる、寝る。
□起きる時刻が一定している。
□寝る時刻が一定している。親に「寝なさい」との指示なしで寝られる。
□寝る時、脱いだ衣服をきちんとたためる。
□起床したら、布団をきちんとたたむ、片付ける。
□毎日、自分から進んで洗顔、歯磨きをしている。
□一日一回の排便をする。
□友だちと仲よく遊べる。進んで遊びに出かける。
□毎日、決まった手伝いをする。
□テレビ番組を選択して、のべつ幕なしにだらだらと見ない。
□ゲーム器で、のべつ幕なしにだらだらと遊ばない。
□計画を立てて、自分から進んで家庭学習をする。


          
身体の清潔


□食前、排便後、外出先から帰ったら必ず手を洗う。
□手指をなめて本のページをめくったり、紙幣を数えたりしない。
□自分から進んで頭髪を整える。
□頭髪の中に指を入れて掻いたり、フケを落としたりしない。
□ツメの伸びを気にしている。自分で切る。伸び放題にしない。
□人前で鼻や耳の穴の掃除をしない。
□風呂やシャワーでからだを洗うのが好きである。一度、からだを洗い落と
 してから風呂に入る。風呂に浮いているアカがあったら、汲みだしてから
 入る。
□夏や、運動した後、汗をかいたら、シャワーを浴びる。タオルで体をふく
 習慣ができている。
□ハンカチ、ちり紙、タオルなどを、必要に応じていつも携帯している。


         
整理整頓の習慣


□遊び終わったおもちゃは、元の場所にきちんと片づける。
□読み終わった本、雑誌、マンガは、元の場所にきちんと片づける。
□勉強が終わったら学習道具を片づける。机の上に放りっぱなしにしない。
□机の中はきちんと整理してる。ごちゃごちゃ押し込まない。
□部屋の片づけ、部屋の掃除を自分から進んで行う。
□落ちているゴミを見つけたら、進んで拾って、ゴミ箱に入れる。
□脱いだ衣服、靴下、帽子などは、必ず所定の場所にそろえて置く。
□トイレの掃除を子どもにさせる。トイレを上手に使うようになる。
□玄関では靴をそろえて脱ぐ。つま先を先にしてそろえておく。
□靴箱に入れる時も、次に取りやすいように、かかとを手前にして置く。


          
公衆のマナー


□ところかまわずゴミを捨てない。
□公共施設にゴミ箱がなければ、家に持ち帰る。
□公共物、公共施設を大切に使う。
□交通規則・ルールを守る。特に、信号の赤・青・黄を守って渡る。
□自転車でスピードの出し過ぎ、ジクザク乗り、わき見運転をしない。
□スマホを見ながら、自転車に乗らない。
□路上でボールけり、ボール投げなどで遊ばない。
□路上で、立ち話をしない。
□路上で、ものを食べながら歩かない。
□路上にたん、つばをはき捨てない。
□公の場所で、むやみに菓子をたべたり、大声で走り回ったりしない。


          
 参考資料(1)

 下記は、読売新聞(2014・6・18)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

      子から目を離さず 親は手をつないで
             主婦  中みどり 51 (埼玉県富士見市)

 検診で行った大学病院で、小児科の受付のそばに「お子様から目を離さな
いでください。けがをされることがあります」という貼り紙があった。保護
者が子どもから目を離さないのは当然だろう。目を離す人がいることに驚い
た。
 そういえば、ホームセンターの農機具売り場でも、「ここは遊び場ではあ
りません。お子さんを遊ばせないでください」との貼り紙を見たことがある。
スーパーの中で、保護者から遠く離れて、走り回っている幼児を見かけるこ
ともある。
 私が子育てをしていた頃は、「お店の中では走ってはダメ」などと言いな
がら、子どもの手を引いて一緒に歩いたものだ。最近の母親は、子どもへの
しつけが甘くなったのではないだろうか。
 子どもがけがをしたり、他人に迷惑をかけたりしたらいけないと思う。手
をつなぐなどして、子どもから目を離さないでほしい。



           
 参考資料(2)

 下記は、上の投稿を受けての記事です。読売新聞(2014・7・1)の投書欄
「気流」に掲載されていた記事です。

      周囲の温かい一声 騒ぐ子も落ち着く
                主婦  海藤貴子 36(さいたま市)

 「子から目を離さず 親は手をつないで」という投書(6月18日朝刊)を
読みました。スーパーなどで走り回る子どもを放っておく親がいるのは、投
書が指摘する通りかもしれません。
 でも、全体から見ればごく一部ではないでしょうか。外出先で周囲に迷惑
をかけないように気を配っている親は多いと思います。それでも、子どもは
時には泣き出してしまったり、じっとしていられず飛び出してしまったりす
るものです。
 そんなときこぞ、子育てが一段落した人たちが力を貸してあげると、親は
助かると思います。「しつけがなってない」と批判するのではなく、「大丈
夫?」「大変ね」などと声をかけてあげれば、親は心が落ち着き、子どもは
おとなしくなることがあるはずです。
 政府や自治体の子育て支援策も必要ですが、周囲の人たちが見守り、温か
い声をかけることも大切ではないでしょうか。


           
 参考資料(3)

東京新聞(2015・3・5)の15面「風向計」欄に、前田司郎(作家)さんが
次のような文章を書いていました。

         お母さんを責める前に

 飛行機で赤ん坊を連れた女性と隣り合った。僕は窓の外を見たり、本を読
んだりして過ごしていたが、女性は赤ん坊を胸の前に抱え、荷物を座席の下
に入れるのもひと苦労で、まるで甲冑を着て飛行機に乗っているようで、し
かもその甲冑は生きていて、猫のように勝手に動くのだ。
 おせっかいにならない程度に見計らって僕も手伝ったが、その度に「すい
ません」と謝るように丁寧にお礼を言われた。赤ん坊は無慈悲な乱暴者で、
髪を引っ張ったり、前の人の頭に触ろうとしたり、おんぶ紐を外そうとした
り、おっぱいを欲しがったり、やがて泣き出した。
 事情を知らずに泣き声だけ聞けば、お母さんの監督責任を追及する人もい
りだろう。どうか遠くのお客さんを怒らないでください。
 彼女は全く休む暇もなく、二人分の荷物を持って降りていったが、全く頭
が下がる。お母さんてものは、こんなにも大変なものか、その片鱗をみた思
いである。たかが数時間のフライトだったけど、この暴君と二十四時間付き
合う母親は大変な忍耐だ。壮大な愛である。もし家族や行政のサポートも受
けられず一人で赤ん坊を育てないといけない環境でいたら、おかしくなって
しまうのも仕方ないかもしれない。そういったお母さんを責める前に、もし
くは子供を責める前に、もしくは子供を産めや育てやと言う前に、まずは全
てのお母さんにもっと感謝すべきですね、昔赤ん坊だったことのある人は。



            
参考資料(4)

 下記は、読売新聞(2015・3・9)投書欄「気流」に投稿されていた記事で
す。

     幼少期受けた親切周りの人へ恩返し
               パート 栗原千春 33(埼玉県川口市)

 私は3歳の時に両親が離婚し、父と祖父母に育てられました。父は仕事で
忙しく、私は泣くことも甘えることもできずに育ったように思います。そん
な中、保育園の担任の先生は、休日に家に呼んでご飯を何度かごちそうして
くれました。私は卒園後も時々会いに行き、高校生の時には先生が遊園地に
連れて行ってくれました。
 先日、先生に20年ぶりに会いに行きました。「当時、どれほど癒された
ことか」と感謝に気持ちを伝えると、先生は「私も、子どもを地域の人に育
ててもらったから」と話しました。
 そういえば、私も留守番をしていた時、近所の人が「食べて」と、おやつ
をよく持ってきてくれたものです。やはり地域の人たちに見守られて育った
のだ、としみじみ感じました。恩返しのつもりで、周囲の人を大切にしてい
こうと思いました。



          
歩行のマナー


□ゲーム機や携帯電話などの画面を見ながら歩かない。歩きスマホは絶対に
 してない。
□ヘッドホンやイヤホーンをつけたまま歩かない、自転車に乗らない。
□からだを前後にゆすって歩いたり、ちょこちょこ落着かない歩き方をしな
 い。(歩く姿勢で、その人の人格がわかると言われてる)
□履物は引きずらないで、歩調を整えて、物音を立てないで歩く。
□室内では、静かに歩く。物品がある時は、またぎ越しををしないで、避け
 て通る。
□路上を歩行中、傘をふりまわして歩かない。
□歩行中、二三人で横にならんで、話しながら歩かない。
□歩行中、通行人をじっと見つめたり、服装や姿形を見て、笑ったりしない。
□歩行中、行き過ぎた人をふり返って見て、笑ったりしない。
□歩道のあるところは歩道を歩く。
□横断は横断歩道をわたる。
□人通りの多い所では、大勢の人の流れにそって、人々の流れの速度に合わ
 せて歩く。むりな追い越しをしてぶつかったりしない。


          
参考資料(1)

 下記は、朝日新聞(2014・12・23)の投書欄「声」からの引用です。
 最近、歩きスマホは、とみに目立っており、大きな社会問題になっている
マナーです。

     交差点での歩きスマホ禁止
               主婦  谷口美佐世 (奈良県 62)

 歩きスマホの人を多く見かける。先日、私は交差点で車の左折ウィンカー
を出して信号待ちをしていた。間もなく青信号になるときのことだった。
 女子学生が、自分の進行方法の信号が赤になろうというのに、スマートフ
ォンに目を向けたまま、ゆっくりと歩いていく。「危ないな」と思い、軽く
注意喚起のクラクションを鳴らした。
 しかし、女子学生は全く動じる気配もなく歩き続け、渡り切る前に赤信号
になっていた。
 そんなにも人を夢中にさせるスマホとは一体なんだろうか。スマホをどう
使おうと自由だが、朝夕に混み合う交差点で使うことには違和感と腹立たし
さを覚える。
 少なくとも交差点や駅のホームなど混み合う場所でのこのような行動は、
禁止すべきではないか。



          
参考資料(2)

 下記は、読売新聞(2014・7・8)の投書欄「気流」からの引用です。

     「ながらスマホ」危険
           高校生  山田政明  17 (千葉県松戸市)

 自転車に乗りながらスマートフォンを使っている人を、よく見かけます。
前を見ないで自転車を運転するのはとても危険な行為です。
 スマホを見ながら自転車を運転していた人が、駐車中の車にぶつかったの
を見たことがあります。私も自転車にぶつけられて痛い思いをしたこともあ
ります。
 なぜ、少しの間だけスマホを使うことを我慢できないのでしょうか。「な
がらスマホ」は自分自身だけでなく、他人も危険にさらしていることを自覚
してほしいと思います。



         
おじぎのマナー


□礼のしかたには、ていねいな礼、ふつの礼、軽い礼があることを知り、相
 手によって使い分けができる。
□礼をする時、首だけをちょこんと下げるのはよくない。背筋をのばし、顔
 と背筋が一直線になるようにして礼をする。
□上体をたおす時間、とまっている時間、あげる時間は、大体同じくらいに
 する。
□上体を倒した時、両手をおしりの後ろへもっていくのは見苦しく、よくな
 い。
□相手と視線を合わしてから、表情を和らげ誠意をこめて礼をし、姿勢を 
 戻してから再び相手の目を見る。
□目をよそに向けておじぎをしない。これは不作法になる。相手に不快感を
 与える。
□礼は、遅過ぎないように、早過ぎないようにする。
□礼を受けたときは、答礼を返す。たとえ目下の者から礼を受けた時でも、
 心からの答礼を返す。
□他人の前を通る時は、必ず会釈(軽い礼)をしながら通る。会釈を受けた
 人も答礼を返す。他人の前を通るのは失礼だからと、むりに後ろの狭い所
 を通るのはかえって不作法になる。会釈をする時、片手を前方に出し、 
 「失礼します」とか「ごめんください」とか言うとよい。
□神社、仏閣の前を通る時は、脱帽し、謹んでていねいな礼をする。


            
参考資料

 下記は、毎日新聞(2014・10・21)の投書欄「みんなの広場」に掲載され
ていた記事です。

        ワンストップあいさつ
                中学生 本田琴 12 (大分市)

 私の学校では止まって礼をする「ワンストップあいさつ」をされる先生方
がいました。初めは面倒くさそうだなと思っていましたが、このあいさつを
するうちに幾つかのことに気付くようになりました。
 一つは、止まって礼をすることで「おはよう」ではなく「おはようござい
ます」と丁寧な言葉遣いになること。二つ目は、相手を尊敬することにもな
るということです。
 私は生徒会の役員に立候補する時にこのあいさつを学校で広めようと提案
しました。今では半数近くの人が登校した時、昇降口でするようになりまし
た。また、「ワンストップ」あいさつされた先生は「背筋が伸び、シャキッ
トする」ともおっしゃっていました。
 このような習慣は先生方と信頼関係を深め強い絆になると思いました。先
生だけでなく、目上の人やお客さんに対してできるようになれば地域の人に
もっと誇れる学校になる気がします。相手を大事にしてもっと笑顔のあふれ
る校区になったらいいなと思います。



        
あいさつのマナー


□親しき仲にも礼儀あり。家族同士、友人同士でも、きちんとあいさつをす
 る。
□相手よりも先に、明るく、元気のよい、気持ちよい声で、あいさつをする。
□小さな声のあいさつはいけません。先ず元気よい声を出して言います。
□朝起きて、父や母に顔を合わせたら、明るく「おはよう」と言う。
□夜、寝るとき、父や母に「おやすみなさい」と言う。
□食事、おやつなどの飲食の前後に「いただきます」と「ごちそうさま」を
 言う。
□家族から、知人から、未知の人から、何かの行為をしてもらった時、物品
 をいただいた時、誠意をこめて、心からの礼コトバ「ありがとう。ありが
 とうございます」と言う。
□近所のおばさん、おじさん、知人と路上などで出会った時、笑顔で、元気
 のよい、明るい声で、「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」のあ
 いさつをして、おじぎをする。小さな声より、大きな声がよい。
□家族の誰かが外出する時、帰宅した時、「いってきます」「いってらっし
 ゃい」「ただいま」「お帰りなさい」と、大きな声で言う。


          
参考資料(1)

 下記は、毎日新聞(2015・1・25)の投書欄「みんなの広場」に掲載されて
いた記事です。

        あいさつは魔法の力
              中学生 羽生圭那 13 (東京都立川市)

 小学生のころ、「あいさつは魔法の力」という歌詞がでてくる歌を歌いま
した。今まで考えたこともなかったけれど、あいさつには本当に魔法の力が
あるのかもしれないと思います。
 なぜならば、あいさつはする方もされる方も気持ちがいいからです。たと
えば、朝学校に行く時、近所の人に「おはようございます」とあいさつをす
ると一日をさわやかな気分で始められると思います。
 もちろん、あいさつをされた方もうれしくなって楽しい一日になると思い
ます。そんなふうに人を良い気分にしてしまうあいさつの力は魔法の力とい
っていいと思います。
 最近、あいさつをされても返さない人を見かけます。あいさつをした人は
楽しい気分になれず、良い一日の始まりではなくなってしまいます。どちら
か片方だけがあいさつしてもだめなのです。みんながあいさつをすれば、楽
しい気分になれると思います。



          
参考資料(2)

 下記は、読売新聞(2014・12・9)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

        両親にありがとう
               中学生 河村風吹 15(東京都町田市)

 普段、何気なく使っている「ありがとう」。言う側も言われる側も、心が
ぽかぽかする温かい言葉だ、
 ところが、両親に向かっては、あまり使ったことがない。それどころか、
最近は「おはよう」「ただいま」も言わなくなってしまった。
 母に罵声を浴びせ、自分の部屋に戻ってから、後悔することもしばしばだ。
これからは、あいさつやお礼の言葉をきちんと両親に言おうと思っている。


          
参考資料(3)

 下記は、読売新聞(2014・12・9)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

       感謝の言葉 達成感
              中学生 渡辺文哉 13(東京都豊島区)

 ロードレースでボランティアをしました。役割は、コップに水を満たし、
参加者がいつでも飲めるように準備しておくこと。まる4時間、休みなしで
最後まで続けました。
 コップを受け取った多くの人から「ありがとう」の言葉をもらいました。
それを聞いて、疲れも一気に吹き飛んだ気分になりました。
 完走したランナーと僕では、達成感は違うだろうけど、とても有意義な一
日に感じました。ボランティア
の意味が少しわかったような気がしました。


          
参考資料(4)

下記は、毎日新聞(20145・1・17)の投書欄「オピニオン」に掲載されてい
た記事です。

       あいさつしない子供たち
             パート 高橋守一 65(相模原市中央区)

 高校卒業後、半世紀近く働いた職場を定年退職して、近くの小学校で作業
員として働いている。
 孫がいないこともあって、子供たちはとっても可愛い。勤めて1年半にな
るが、気になることが一つある。こちらからあいさつしても、ほとんど返事
がこないのだ。親からは「知らない人から声をかけられても、無視しなさ
い」と言われているにしても、毎日、学校で顔をあわせているおじさんであ
る。
 何人かの児童からは、元気のよいあいさつが返ってくるが、多くの子供た
ちからは返事がない。子ども同士も、あいさつがないようだ。家でも、朝起
きてもあいさつがなく、無言でごはんを食べて登校する。そして家に帰って
も、テレビゲームに夢中になっているのだろうか。 
 何かおかしい。一番大切なものを、社会全体が忘れているのではないか…


          
参考資料(5)

下記は、上の投稿を受けての投稿である。毎日新聞(2015・2・5)の投書欄
「オピニオン」に掲載されていた記事です。

        あいさつしないのは大人たち
               無職 桂美智子 74 (福岡県宮若市)

 本欄1月17日の「あいさつしない子供たち」を読みました。あいさつを
しないのは子供ではなくて大人です。私は道で会う人、ウォーキング中にす
れちがう人、顔は存じ上げなくてもあいさつはします。でも、「あなたは
誰? 知らない人なのに!」とでも思われるのか空振り三振が多いのです。
 でも心は青空です。楽しいですよ、あいさつは。見返りを求めません。何
かを期待することは、相手に強要するということで好ましくないと思うから
です。
 勝手にボールを投げておいて、返ってこないからといって不平に思うのも
いかがなものかと。投稿の中にもあったように「何かがおかしい」のは社会
です。門前の小僧習わぬ経を読むです。大人が手本となってこそ、次代が育
つのではないかと思います。
 おてんとう様を見上げられる生き方をしなさいと祖母に育てられました。
ただただ毎日を丁寧に歩いているともりです。今朝も知らない方に声をかけ
ます。「おはようございまーす」と。



        
外出、帰宅のマナー


□登校する時、「いってまいります」を言う。親は「行ってらっしゃい」を
 言う。
□帰宅したら、「ただいま」を言う。親・家族は「お帰りなさい」を言う。
□外出する時、行き先、同行者、用向き、予定帰宅時刻を告げて、許可をう
 けてから出かける。
□予定の帰宅時刻が遅れるときは、その理由を電話やメールで知らせる。


            
参考資料

 下記は、毎日新聞(2014・12・22)の投書欄「オピニオン」に掲載されて
いた記事です。

      「祖母の見送り」かみしめたい
              大学生 大川愛美 18(愛知県弥富市)

 祖母は、私が外出する時に必ず玄関まで見送ってくれる。中学の頃までは、
どんない寒くても暑くても、けんかした時でも、一緒に外まで出てくれた。
正直、遠いところに行くわけでもないのにと、うっとうしく思ったこともあ
る。
 最近は、東日本大震災など日々の大切さを思い知らされる出来事が多い。
震災から3年半がたった今、祖母の見送りにわずかでもうっとうしさを感じ
ていた自分を、恥ずかしく思う。
 祖母は、一日一日がどれだけ大切な日々の連続なのかが、ずっと前から分
かっていたのだろう。毎日にありがたみを感じているからこそできることな
んだと、今更ながら気付いた。
 誰かに見送ってもらえると、今日という日の存在を意識できる。
 これからは、毎日、祖母の「いってらっしゃい」をかみしめて、日々のあ
りがたさに気付けたらと思う。




          
訪問のマナー


□急用の場合以外は、なるべく早朝、夜分、食事時間には訪問しない。
□前もって電話で相手の都合もあり、訪問の約束をしておく。約束した時刻
 を守る。早すぎたり遅すぎたりは失礼になる。
□玄関では、帽子をとって挨拶する。コートは着たままでよい。
□自分の靴はそろえてあがる。帰るときにはきやすいようにかかとを後ろに
 してそろえる。まず、あがるほうに向かって脱ぎ、あがってから、からだ
 を180度回転し、ひざをつき、手でつま先を回してそろえる。
□玄関に靴が多くて上がれないときは、それらの靴を片側に整理してから自
 分の靴を脱ぐようにし、靴の上を踏んで上らない。
□椅子、ソファー、への着席はすすめられたら座る。
□部屋の中では目をキョロキョロさせたり、あちこち歩き回ったり、部屋の
 中の置き物にさわったりしない。
□飲み物が出されたら、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいう
 ちに、早めにいただくようにする。遠慮して一口も飲まないのは、かえっ
 て失礼で相手の心遣いを台なしにする。
□長居をして、先方に迷惑をかけない。話し内容が一段落したら、きりよい
 ところで「もうそろそろおいとましましょうか」と言う。
□お客さんを送る時は、玄関から外に出て、見送る。
□子どもだけが遊びに来た場合、親がとやかく世話をやくよりも、子ども同
 士の自主的な遊びにまかせる。遊びに夢中で、帰る時刻を忘れていると 
 きは「帰る時間です。帰らないとお母さんが心配します。また、遊びにい
 らっしゃい」と言って、きりあげさせる。悪い遊び、危険な遊びを見たら
 遠慮なく注意してやめさせる。



       
接客・おもてなしのマナー


□来客が玄関に見えたと知ったら、何はさておき、すぐに玄関に出るよう 
 にする。玄関前で来客を長く待たせるのは失礼にあたる。(最近は、へん
 な勧誘の来客もあり、そのへんは子どもに応対の仕方を教えておく。)
□来客を迎えるときは、玄関で軽く挨拶がすんだら、スリッパを勧め、コー
 トを預かる。スリッパをあらかにめ並べておくのは大勢の来客がある場合
 のみで、ふだんはその時々に出して勧める。
□来客を部屋に通したら、来客の靴をきちんとそろえ直しておく。
□ざぶとんの勧め方は、ざぶとんを両手に持って、客の前に両ひざをつき、
 ざぶとんを下に置いて、「どうぞ」と言いいながら静かに押しすすめる。
 片手で押しすすめるのは失礼である。
□ざぶとんを勧められても、遠慮して座らなかったり、部屋のすみにすわっ
 たままにしていたり、ざぶとんを傍に置いたままにしておくのはよくない。
□すでに敷いてあるざぶとんには、勧められたら座ってよいが、自分勝手に
 ざぶとんを動かして、ちゃっかり座ったりしてはいけない。
□来客がある場合、子ども(家族)に不行届きがあっても、大声でしかった
 りしない。その場では軽くたしなめる。客が帰ってから、諭すようにし 
 て話す。客に不愉快な心地にさせないように配慮する。
□来客がある時、隣室で家族が大声で話したり、笑ったり、うるさく騒いだ
 り、走ったり、泣いたりしないようにする。
□子どもが客室をのぞいたり、出入りしたりも失礼である。
□子どもが来客と廊下やトイレで偶然に出会った時、明るい声、気持ちよい
 声で「こんにちは」と挨拶をする。
□客が去るときは、自分から先に立って玄関まで案内する。客が玄関でコー
 トを着る場合は手伝うようにする。客が玄関でコートを着るのを遠慮して
 いる場合は「どうぞ、コートを着てください」と促し、玄関内でコートを
 着るように配慮する。
□客が玄関を出ると、直ぐに荒々しくドアを閉めたり、カギをかけたり、客
 の批評を始めたりするのは常識がなく、不作法である。


          
参考資料(1)

 下記は、読売新聞(2014・12・9)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。
       「おもてなし」学ぶ
                大学生 佐々木成美 19(仙台市)

 飲食店でアルバイトを始めた。ある時、店内に時計がないことに気づいた。
店長に時計を置かない理由を尋ねると、「時間を気にせず、非日常の雰囲気
をお客に味わってほしいから」という。
 お店の接客では、空いたさらを下げるタイミングや配膳位置など、お客へ
の細かな心配りがあることにも気づいた。これがいわゆる「おもてなし」な
のだろう。経験だけでは習得できないことで、各自が顧客を思う意識を持た
ないと「おもてなし」は身につかないと思う。


           
参考資料(2)

 下記は、読売新聞(2014・9・8)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

     笑顔で丁寧な接客 店員の真心が感じる
                主婦 三好章子 70(熊本県玉名市)

 サンダルを買おうと、デパートの売り場に行った。接客担当の女性は手元
の書類を見ていた。私が話しかけても、その場を離れずに受け答えする始末
で、以前もこの売り場で嫌な思いをしていたので、こんな接客態度ならもう
寄るまいと思った。
 一方、先日訪れた紳士売り場の女性は、とても感じの良い態度で接してく
れた。最後まで笑顔で「何かありましたらいつでもお電話ください」と言う
姿に、客を大切にしている印象を持った。
 隣りの町の物産館の女性も、気持ち良いあいさつをしてくれる。帰り際に
は、「いつも遠いところ、来てくださってありがとうございます」と言って
見送ってくれて、思いやりが伝わってくる。誠実な態度と心で接客してもら
うと、「次も行こう」という気持ちになる。そんな店が増えてほしいと思う。


           
参考資料(3)

 下記は、読売新聞(2014・11・2)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。
        心を込めて接客
               飲食業 森光子 78 (熊本県玉名市)

 中華料理店を営むようになって55年が過ぎた。ギョーザやスープ、チ
ャーハンなどを心を込めて提供している。衛生管理に気をつけ、常に丁寧な
接客を心がけている。
 お年寄りや子どもたちには優しく接し、1人で来店した方には時間が許す
限り言葉を交わすように努めている。暑い日には冷たいおしぼりを出す。食
事を終えたお客さんに「おいしかったよ」と声をかけてもらうと励まされる。
 最後のお客さんが帰るまで、気を抜くことはできない。2度、3度と足を
運んでくれますようにと祈りながら努力を重ねる毎日だ。


           
参考資料(4)

 下記は、読売新聞(2014・11・2)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

        笑顔と誠実な態度が必要
                 無職 神林威 74(新潟県長岡市)

 現役の営業マンだった頃、初めてのお客さんに会う時は、第一印象を良く
するように気を付けていました。経験から、お客さんは会ってからわずか数
秒で、営業マンのよしあしを決めてしまうものだと気づいたからです。
 このため、まずは身だしなみと言葉遣いを良くしました。そして、笑顔と
誠実な態度を心がけました。そのおかげで、営業成績を伸ばすことができた
ような気がします。
 2020年の東京五輪・パラリンピックの際には、多くの外国人が日本を
訪れます。第一印象を良くするのはもちろんのこと、笑顔と誠実な態度を見
せることで、日本滞在を楽しんでもらいたいと思います。そして、親日家が
増えてくれたらうれしいです。


           
参考資料(5)

 下記は、読売新聞(2014・11・2)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

         身の丈に合った接待
                  無職 松久寅雄 68(宮崎市)

 幼い頃、家に人が訪ねてくると、父母や祖父母は必ず「かけてお茶でも飲
みませんか」と言っていた。畑仕事に行く途中の人、薬売りの方、刃物の研
ぎ職人など、様々な人たちをもてなす風景が日常的に見られた。お茶請けは
自家製の漬物がほとんどで、落花生やその時期に取れる農作物を料理して出
すこともあった。
 交わされる会話を聞いていて、勉強になることもあった。大人になった自
分たちもその風習が身についていて、集まればお茶会となり、話題に事欠か
ない。
 おもてなしとは何も特別なことでなく、身の丈に合った品々で温かく接待
することだと思う。先人のおもてなしの方法を大切に継承していきたいと思
う。


           
参考資料(6)

 下記は、読売新聞(2014・11・2)の投書欄「気流」に掲載されていた記事
です。

        隅まで部屋掃除
               主婦 菅暉美乃 75(東京都江東区)

 お客さんを自宅に招くときは、部屋の隅々まで掃除しておく。汚れている
様子を見られるのは恥ずかしいし、清潔な部屋でくつろいでもらうのが大切
なおもてなしだと思うからだ。
 その結果、お客さんが来ると、部屋が片付き、すっきりとする。自分が生
活する上でも、気持ちがいい。お客さんを招くことは、自分のためにもなっ
ているようだ。
 今は1か月に2,3回はお客さんを自宅に招いている。これからも、たく
さんの人を招きたいと思っている。




           
参考資料(7)

 下記は、毎日新聞(2014・11・20)の投書欄「みんなの広場」に掲載され
ていた記事です。

       おもてなし 誇れる日本文化
             大学生 内田りほ 19 (東京都国分寺市)

 私は接客のアルバイトをしている。ある日、レジをしていたところ、会計
を済ませた外国人客がお釣りの中から数百円を「TIP」と言って私に渡すの
だ。
 「チップはいりません」と英語で断ったが、お客様も譲らない。仕方なく
受け取って社員に報告したところ「もらっていいよ」と言われたのでいただ
いたが、いつも通りのサービスをしただけなのに不思議な気分だった。
 海外に行くと日本の接客は素晴らしいと思う。お客様を敬う心が備わって
いると感じる。チップをいただこうなどとは思わず、当たり前に行っている
はずだ。
 私が不思議な気分になったのもこのような意識からだ。良いサービスにプ
ラスアルファーのお金を払う文化はなく、いわば、無料で良いサービスを行
う国が日本である。「おもてなし」の心は日本に染みついた未来の誇れる文
化なのだと感じた。


        
 学校内のマナー


(学校内での行動基準はたくさんある。ここでは案外に忘れられているもの
 だけを挙げてみる)
□学校にみえたお客さん(父母、よその学校の先生)とすれちがった時は、
 笑顔で会釈をする。
□学校にみえたお客さんから「職員室はどちらですか」「○年○組はどちら
 ですか」と聞かれたら、急いでなけらば、「ご案内します」といって、部
 屋の前までお連れして「○○は、こちらです」と言う。
□校外の道路で知らない人に「郵便局はどちらにありますか」などと聞かれ
 たら、知っている時は、その場で簡単に道順を教えてあげる。案内は絶対
 にしない(過去にあった誘拐事件の話をして聞かせる)。その場所を知ら
 ないときは、「知りません」と返事をする。
□学習中に手を上げるときは、右手の指先をきちんと揃えて、まっすぐに上
 げる。右腕は右の耳につくぐらいにする。
□名前を呼ばれたら、すぐに「ハイ」と返事をする。
□「ハイ」は、短く、はっきりと、大きな声で、晴れやかな声で、言う。
□「ハイ」と返事をしたら、呼ばれた相手のほうを向く。
□呼ばれた時の返事は「ハイ、ハイ」とか「ハイ、ハイ、ハイ」とか、繰り返
 しの返事はしない。こばかにしたように受け取られることがある。
□朝、帰りに先生、友達、交通指導員さん、知り合いのおばさんなどに出会っ
 たら、明るく挨拶をする。
□学校の行き帰りに、かさに荷物をぶらさげて歩いたり、かさの先に荷物を
 かけて肩にかついだり、かさをぶらぶらさせて歩いたりしない。かさで友達
 とチャンバラ遊びをしない。


          このページのトップへ戻る